前編では、リードナーチャリングが求められる社会的背景や要因を。マーケティングの中での役割を。「効率」と「効果」の目線から営業との適切な関わり方を。これらを中心に8つのポイントとして紹介しました。
後編では、少し目線を広げて営業やマーケティングの全体像からリードナーチャリングを見てみます。
Contents
9、【マーケティングと営業の全体像からリードナーチャリングを考察①】データ量と受注確度
これは受注確度ごとにデータ量を見た概念図です。図の氷山上部。上から順番に重要なデータを示しています。
水から出ている「氷山」が、顧客データや、受注確度の高い見込み顧客のデータです。これは営業はもちろん、経理処理や顧客対応で会社全体で活用している使用頻度の高い情報といえます。
会社内にある「データ量」という単位で見てみると日常業務で使っているデータはまさに氷山の一角といえます。「氷山」の下には、受注確度の低い「膨大な数のリードデータ」が存在しており、これらのビッグデータの中から日々、案件や受注が生まれています。
データ量と受注確度の関係性を改めて認識する事で、情報量に応じた施策内容を選択していく必要性が分かります。
リードナーチャリングは「受注確度の低い膨大な数のリードデータ」をどのように取り扱っていくかがコンセプトです。
10、【マーケティングと営業の全体像からリードナーチャリングを考察②】情報価値
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●データ量が少ない=受注確度の高いデータ
●データ量が多い=受注確度の低いデータ
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9の内容を簡単にまとめると上記のように置き換える事ができます。そこに価値の概念を加えて考えると、
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●受注確度の高いデータ=価値が高い情報
●受注確度の低いデータ=価値が低い情報
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ともいえます。またそれぞれのデータの取り扱いの役割を考えると下記のような形が適しています。
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●価値が高い情報=営業が「丁寧」に取り扱う
●価値が低い情報=マーケティングが「効率的に」取り扱う
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価値の高いものは丁寧に厳重に取り扱う。「価値」に応じて取り扱い方を変える。これは「モノ」の取り扱いにおいては当然の考え方です。それは「情報」においても同じです。データ「量」同様に、データの「価値」の視点も加えて対応方法を考えていく必要があります。
営業とマーケティングで扱うデータ特性を知る事で、リードナーチャリングでやるべき事が見えてくるのです。
11、【マーケティングと営業の全体像からリードナーチャリングを考察③】分析軸のマトリックス
ここまでの「氷山」で例えた情報量の話しは、データ区分やパターンを下記のように考える事ができます。
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●データ量が少ない
STEP1→受注確度が高い
STEP2→価値が高い情報
STEP3→「効果」重視の営業施策
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●データ量が多い
STEP1→受注確度が低い
STEP2→価値が低い情報
STEP3→「効率」重視のマーケティング施策
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マーケティングが取り扱うのか、営業で取り扱うのか、データの振り分けは「情報量 ✕ 受注確度 ✕ 効果 ✕ 効率 ✕ 価値」のマトリックスで切り分けていく事が大事です。データがマーケティングと営業を行ったり来たりしながら連動して受注に向かっていく形が理想です。
その中でリードナーチャリングの役割は大きく、今の時代、マーケティングを実施していく上で見込み顧客育成の考え方を除外する事はできないのです。
12、【マーケティング全体からリードナーチャリングを考察①】2つの概念と3ブロック構造
一般的に言われるマーケティングには市場調査のような大きな考え方と、実務的な考え方の2つの概念があります。後者の実務的なマーケティングの場合は3つのブロックで構成されています。それがリードジェネレーション(集客)、リードデータマネジメント(情報管理)、リードナーチャリング(育成)となります。
13、【マーケティング全体からリードナーチャリングを考察②】集客⇔管理⇔育成を連動させる
マーケティングと聞くと「集客」のイメージが強いと思います。ただ情報取得が簡単になった現代において集客だけに力を入れていても効果を得る事が難しくなってきました。
製品やサービスの検討期間の長期化もひとつ要因と言われていますが、集客で一度接点を持っただけで「顧客化」する程、結果を出すのは簡単ではなく、その後の定期フォローの質がマーケティングの質に直結します。
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●リードジェネレーション(集客)
イベントやWebを活用して、自社の製品やサービスに興味のある見込み顧客を集客する。
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●リードデータマネジメント(情報管理)
集客した見込み顧客の情報を管理する。
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●リードナーチャリング(育成)
Webやインサイドセールスの手法を活用して見込み顧客との結びつきを強化していく。
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これらの工程を連動させながら、営業が取り扱う「受注確度の高い情報」へと育て上げていきます。その後マーケティングと営業との大きな連動の流れに入っていきます。集客⇔管理⇔育成のマーケティング内工程の連動においてリードナーチャリングは重要なパーツです。
14、【マーケティング全体からリードナーチャリングを考察③】接点を故意に増やして案件化
展示会で集客をしてAさんと出会う。Aさんへリードナーチャリングを実施して定期的な接点を保つ。別のセミナーへ集客して来場してもらう。その後案件化して営業が商談を行う。受注になる。
このように接点を積み重ねていく事が、自社のお客様となる「顧客化」につながります。接点の積み重ねを計画的に科学的に行っていく手法がリードナーチャリングです。
その考え方を土台に1~13で記述した様々な軸から分析を行い、方針を決め、施策を実施していきます。
今はそれらを実現するノウハウもツールもたくさんあります。まずははじめてみる事が大事です。施策内容やリードナーチャリング実施について何かお悩みがあればお気軽に私共にご相談下さいませ。
15、まとめ
リードナーチャリング15のポイントいかがでしたでしょうか。特に最近ではB2Bのマーケティングとセールスにおいてリードナーチャリングは有効活用されています。結果を出す為に、労働時間を最大限効率的に活用する。ワークスタイルの革新が求められる昨今においては各社必須の考え方と言えるでしょう。
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- サスケ(saaske)マーケティングブログは、新規営業支援ツール「クラウドサービス サスケ」のオウンドメディアです。筆者はサスケのマーケティング担当です。SFA、CRM、MA、テレアポ、展示会フォローなど、営業支援のSaaSツールにまつわる基礎知識や実践方法などをお伝えしていきます。