PICK UP 5つの反省点
1、主旨の重要性を再確認
2、この展示会はマーケティングイベントではなく「営業支援」イベント
3、集客層に合っていない専門的すぎるアプローチ
4、展示会の種類に応じたプロモーションの必要性を痛感
5、製品のメリットを十分に訴求できず
展示会概要
2回目の出展となった2015年7月13日(水)~15日(金)の期間で開催された展示会です。インターパークとしては昨年の1回目からに引き続き2回目の出展となりますが、効果よりも反省点の多い出展となりました。約1年半経過後の効果を考察します。
投入
・出展/ 装飾/運搬等の投資費用:¥761,400
・展示会人員:準備人員1名、展示会人員5名(3日間)
効果
・リード獲得:389件
・成約:3件
・回収費用:¥1,826,280
・投資効果:239%
5つの反省点その1<展示会の主旨>
結果としてはあまり効果を出す事ができなかった展示会となりました。
マーケティングチャネルとしては機能させられず、諸々運営やフォロー人員などの経費を考えると費用対効果としては足が出てしまっている結果となります。
展示会の開催主旨から考える重要性と、原点回帰の必要性を痛感させられました。実務に入りすぎると忘れがちな点です。
どういう事かというと
この展示会は「営業支援EXPO」ですのでマーケティングイベントではないという事です。
あくまで「営業支援」の観点を第一の訴求ポイントとして、また土台にイベント運営を組み立てていく事が正解です。
今回は入り口の考え方をミスしているので、その先も全てミスになってしまっていたという考察になります。
5つの反省点その2<訴求ポイント>
マーケティングツールと営業系ツールの展示会は似ているようで、訴求ポイントが全く異なります。
マーケッターと営業責任者では課題も異なりますし、展示会自体への来場者層が全く変わってきます。
来場者想定の認識をベースに、プロモーションにおける見せ方のチューニングが必要です。展示会自体の開催主旨を意識できていないと、来場者に対しての的確なプロモーションとはならず、効果が出づらくなります。
今回は来場者の課題と、アプローチの訴求ポイントにズレが生じた結果となりました。
5つの反省点その3<アプローチ方法>
今回の営業支援EXPOであれば、営業責任者や営業の担当者の課題解決につながるような内容のプロモーションを打たなければなりませんでした。
ですが、今回のプロモーションではリードデータの名寄せや、リードデータ統合アルゴリズムなど、マーケッターのような理解できる人が限られる課題解決を訴求。来場者の少数にしかツールの良さを訴求できない結果となりました。
これはTech系のプロモーションのアプローチが悪いわけではなく、展示会の主旨や来場者のニーズとマッチしていないので良くなかったという見解です。
もう少し展示会主旨から考える必要がありました。
マーケティングではなく営業実務に寄せた中で競合他社との差別化を検討し、より効率的に、効果的に展開できる営業上の課題解決方法を訴求していく事が正解でした。
ちなみにマーケティングと営業へのアプローチの違いは、いくつかの観点から考えなければなりません。
ニーズは全く異なりますし、担当者のミッションや考え方にも大きな違いがあります。
─────────────────────────────────
マーケティング担当者
●ニーズ:データやシステム、ノウハウに関連する専門的な課題のケースが多い
●担当者のミッション:優良なリードデータの取得
●考え方の傾向:マーケットやユーザーの声等、市場動向や傾向を掌握したい。
─────────────────────────────────
営業の担当者
●ニーズ:システムへの入力作業の軽減や、営業結果の集計作業の簡素化
●担当者のミッション:売上アップ
●考え方の傾向:売上に直結する術を探している
─────────────────────────────────
例えば今回であればSFA(営業支援システム)にプラスして何ができるのか、何が勝っているのか、何が特長的なのか。エクセルより何がどう良くなるのか。
営業の担当者に向けてわかりやすいようエクセルやSFAとサスケの違いのプロモーションを優先順位として高くおくべきであったと思います。
5つの反省点その4<プロモーション>
出展製品を360度から見て、どの角度からの切り口が一番適しているか。出展している展示会の来場者層に対して興味を引きつける事ができるか。
この視点をプロモーションとして持つ事が非常に重要です。
行き着く製品性能やサービスの質は同じでも、そこまでのプロセスをいかに顧客の課題に沿って説明できるかがシナリオであり、マーケティングでも営業でも非常に重要なポイントです。
今回は入り口の角度から、説明のプロセスまで全てにおいて意識が足りなかったと言えます。
結果、「製品のメリットを十分に訴求できず」という出展結果になりました。
まとめ
効果を出す為には「出展目的を明確に」とよく言われます。
ただ当たり前すぎて言われないその前段階「展示会自体の開催目的を考える」。
自社のプロモーションをここから考えていくと、うまくいかない理由が見えてくる場合もあるのではないかと思います。
展示会をマーケティングとして考えると「展示会自体の開催目的」が土台であり、ここの認識が万が一ずれているとその後の施策の質が全て低下する事が立証できた展示会となりました。
反面教師として皆様の展示会運営に活かして頂けると幸いです。