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リードクオリフィケーションへ直結するリードデータの構成要素とは

佐々木 章乃

株式会社インターパーク マーケティングプランナー

現在は、クラウドサービスサスケ事業のマーケティング業務を担当。
イベントの企画・運営からWebマーケティングまで、幅広く業務を担っています。
銀行・人材コンサルティング会社を経て、インターパークへ入社。
5年以上の営業経験を踏まえ、マーケティングや営業についての考察を執筆しています。

インサイドセールス施策でも、マーケティング施策でも肝となるのが「リードクオリフィケーション」です。ターゲットとなるリードデータリストの抽出法ですね。

今回はリードデータリストの抽出から逆算して、どのようにリードデータを考え、構成していけば効果的で、かつ効率的な活用できるリソースとなるのか。その構成要素について記述していきます。


1、リードデータマネジメントの必要性

「ひとつのリードデータ」に対して1件1件オーダーメードなアプローチをするのが営業とするならば、ある一定ルールに基づいた「まとまったリードデータ」に対してアプローチするのがマーケティングと言えます。

今回は「まとまったデータ」を取り扱うマーケティング領域の内容となります。

リードデータにはある特定の特長があります。それは価値・量・取り扱い方法の3つの目線から解説する事ができます。

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A、価値

「多くは」案件化や顧客化するような価値の高い情報ではない。「多くは」価値の低い情報。

B、量

データ量が多い。流入経路が複雑で、流入口が数多く存在する。

C、取り扱い方法

価値や量の観点から通常の顧客データのように丁寧に取り扱う事ができない。リードデータはまとめて、かつ一定水準の粒度でデータをマネジメントする考え方が必要。

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リードデータの取り扱いのスキルレベルが、マーケティングスキルといってもよい程マーケティング施策の要となるのがリードデータマネジメントです。

ではリードデータとはどのような要素で構成される情報なのか?どのような観点から情報を管理していけば有効的にマーケティングで活用できるのか?

ACの特性を踏まえた情報のマネジメント手法を踏まえて解説していきます。


2、リードデータの構成する情報とは

リードデータを構成する情報は、名刺交換やお問い合わせ、少々のリサーチなどで取得できる情報になりますので情報としては特殊な事はありません。

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・会社名、部署名、役職、住所、電話番号、E-mailアドレス、名前、

・業種、規模、地域

・リードチャネル上の接点(大枠の接点情報)、対応履歴(詳細の接点情報)

・取引履歴、別担当者との接点履歴

・オンライン上の接点(Web閲覧履歴etc

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おそらくこのような内容で、マーケティングテクノロジーがなければ取得できないのは、上記でいうオンライン上の接点くらいでしょうか。

1件ずつ考えれば情報の種類としてはそんなに取得は難しくありません。


3、リードデータマネジメントの課題

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【営業活動、マーケティング活動、展示会、セミナー、Web、広告、交流会etc】 ×(会社の人数分)

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ただし、上記のような経路で、またスタッフ各員が日々リードデータを次々と取得しています。

ビジネスをしていれば自社内に毎日/毎時間/毎分、流入し、蓄積していくのがリードデータです。

量の多さや、流入経路の複雑さによってビッグデータとなり、マネジメントを難しくします。

特に難しいのが、「接点管理」や「データ同士の繋がり」の可視化です。例を下記に記述しました。

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例えば

創業40年のA社のBさんが今日、営業活動でC社のDさんと名刺交換をした。Dさんと全く初対面であれば問題ありませんが、果たして40年間A社としてDさんと接点は今までなかったのか?もっと言えば今まで40年間A社とC社の接点は全くなかったのか?過去取引はなかったのか?

などのような例ですね

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1件ずつであれば把握できる内容も、リードデータの場合、先程の「価値/量/取り扱い」問題が絡み、管理が破綻しやすい情報です。

ただこれらを把握できているか、できていないかで施策の選択肢と質が全く異なってきます。

こういった管理が難しい類いの情報であればある程、管理できればマーケティング的には活用しやすいデータと言えます。

これらを掌握でき、情報武装できれば会社にとっては大きな財産となり、大きな武器となります。


4、効果的なリードクオリフィケーション(リードデータのリスト抽出)とは

リードデータが的確にマネジメントできている前提で抽出方法とデータ保持について考えてみましょう。

属性選択形式や日付での絞り込み、フリーワード検索など、自社で展開したいマーケティング施策を想定したデータの持ち方で構成されている必要があります。

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・属性選択

例):業種【建設業、不動産業、製造業、IT業 etc】、規模【100人以下、101200人、201300etc】、地域【東京都、神奈川県、埼玉県etc】、リードチャネル上の接点履歴(大枠の接点履歴)【セミナーや展示会名称、施策名称など】、ニーズ区分【コストダウン、費用対効果、効率etc】、取引有無etc

・日付

例):顧客登録日、リードチャネル上の接点日時(大枠の接点日)、対応履歴日時(詳細の接点日時)etc

・数字

例):リードチャネル上の接点回数(大枠の接点回数)、取引履歴がれば受注金額etc

・フリーワード

例):対応履歴の議事録などからフリーワード検索でリスト抽出する

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マーケティングのご担当者様ならお分かりかと思いますが、ただのステータスである業種や規模などの単一的な切り口で抽出したリストの活用効果はあまり高くありません。

これに接点内容軸や、接点時間軸を掛け合わせる事で、はじめて効果の高いリードデータリストを抽出する事ができます。

なので接点を把握するという事が活用できる情報への第一歩です。名刺情報などの基本情報の管理は難しくありませんので、リードデータマネジメントとはビッグデータの接点管理と言い換える事もできます。


5、リードクオリフィケーションの実例

例えば5万件のリードデータの、リスト抽出と施策内容をセットで考えると下記のような例がわかりやすいと思います。

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1、リードクオリフィケーションを実施。

【製造業、かつ100人以下の規模、1年間接点のない】リードデータのみを抽出してリスト化。

2、メールマーケティングを実施。

【製造業の100人以下規模向けの、自社製品の1年間のアップデート情報をキャンペーン付き】の情報内容にて、5-1でターゲティングしたリストにメールマーケティングを実施。適した情報を、適した見込み顧客/潜在顧客へ適切に届ける。

3、反応を見る。分析。改善して次の施策に活かす。

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様々な業種や規模の企業が含まれるリードデータベース5万件全てに「製造業の100人以下規模向けの、自社製品の情報をキャンペーン付き」の内容を送っても大半の人には関係のない情報になりますし、大半の人へは迷惑メールとなってしまいます。

ただしリードクオリフィケーションを適切に運用できれば、必要な人へ、必要な内容を送る事ができますので同じ内容でも迷惑メールではない情報を配信できるようになります。

ただの情報提供も戦略的に実施できるリードナーチャリングの土台といえる考え方です。


まとめ

リードクオリフィケーションの精度=マーケティングの質です。

今や、効率や効果もそうですが、自社の心証を考えてもリードクオリフィケーションの運用はマーケティングのマナーと言える段階にまできています。

アプローチしたいリストを抽出して、リストに合わせた的確なアプローチを実行する。年度末のこの機会にマーケティングの当たり前が自社でしっかりとできているか。ぜひ再確認ください。


<参考資料>

・サスケのリードデータマネジメント

・【動画】リードデータ取り扱い説明書

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