ブラック企業による残業問題や、プレミアムフライデーまで今、「働く時間」の削減が企業にとっての社会的義務になってきています。その中で「働く時間」をいかに「生産的な時間」にできるかがひとつの大きなテーマとなっています。
時間効率をいかに上げていけるか。これが各企業の共通課題となっています。
生産的な時間をつかってより効率的に、より効果的に、良い結果が得られる手段がマーケティングのテクノロジーであるといいえます。今回はその技術の一部をご紹介したいと思います。
大きく分けて2種類あるマーケティングテクノロジー
それは「情報のインプット技術」と、「情報のアウトプット技術」の2つです。
大きく分けると、入れる、出すの2つの組み合わせでマーケティングのテクノロジーは構成されています。
マーケティングと聞くと、何かを発信する事に目がいきがちですが、「インプット」されたデータがあって、どう「アウトプット」するのかという順序になり、データを入れて出しての繰り返しになります。
ですので、まずはインプットの機能が重要なのです。
1、名刺情報のデータ化
こちらは最近流行りのアウトソーシングサービスですね。名刺情報をカメラやスキャナーで読み取ると、会社情報や担当者情報が自動でデータ化されてシステムに取り込まれるというものです。
日常的に営業で交換した名刺から、展示会などのイベントで交換したまとまった数の名刺まで。
今までデータ入力作業にかかっていた時間をなくす事ができます。
サスケでも「CloudScan」という機能を展開しており、名刺の取り込みは、1枚50円で行っています。
2、アンケートや営業メモ、議事録など紙情報のデータ化
働く時間というものを考えた時に、大きく分けて「生産的な時間」と「非生産な時間」に分類する事ができます。
営業メモや、アンケート、議事録をシステムに入力する。
業務中によくある紙の情報をシステムに入力する作業は非生産な時間と言えます。
「1」でご紹介したサスケの「CloudScan」では、名刺情報だけではなく、商談で書いた営業メモや、展示会で回収したアンケート、会議の議事録など紙の情報をすべて自動でデータ化できます。
これにより紙の情報のデータ入力作業の一切をなくし、その時間を「生産的な時間」に転換して成果につなげていく事ができます。
現在サスケでは、この「紙のデジタル化」の分野でのAI活用を視野に大学との共同研究も進めています。
AIを活用する事で、マーケティングテクノロジーのインプット技術も今後、急速に発展していくでしょう。
3、リードデータ名寄せ技術
マーケティング用語でいうリードデータは見込み顧客や潜在顧客の情報です。
名寄せとは、同じリードデータを判別する事を言います。
例えばAさんが2016年5月にWebから資料請求をして、同じくAさんが2016年8月の展示会に来場した場合。
展示会の来場者リストを取りまとめている際に、Aさんが以前Webから資料請求をくれた方である事が把握できる必要があります。
これを把握する為のテクノロジーが名寄せ技術といえます。
今までは展示会の来場者とWebからのお問い合わせの人をマッチングさせる為には、アナログ的に1件1件目視などで、人力を活用しなければできませんでした。今は技術の進歩によって大量のデータを機械的に判別する事が可能になってきています。
マーケティングのビッグデータを取り扱う上で欠かせない技術です。
4、リードデータのマージテクノロジー(情報結合技術)
名寄せで、同一のリードデータを判別した後の工程になります。
例えば、Aさんが2016年5月にWebから資料請求をして、同じくAさんが2016年8月の展示会に来場していた事が判別した場合。
Webから資料請求をしてくれたという履歴をデータとして残した上で、今回の展示会にも来場された履歴もデータとして残したいですよね。
むしろ同じリードデータと判別できても、そもそも接点が管理できていなかったり、必要なデータが上書きされて消えてしまっていたり、取り込まれていなかったりすると全く意味がありません。
データを上書きで登録する。データを上積みで登録する。データを新規で取り込む。必要のないデータは取り込まない。など名寄せされたデータをデザインする事が必要になります。
リードデータのマージテクノロジーとは、理想のデータの形に合わせてデータの取り込み方を設計する技術です。データドリブンを行うマーケティングの基礎であり、土台となる重要技術です。
サスケシステムの強みでもあります。
5、リードデータの管理技術
名寄せ技術とマージテクノロジーからデザインされたリードデータをインプットするマーケティングのデータベースを指しています。
マーケティングの基本となるデータドリブンはデータ駆動と呼ばれ、効果測定で得られたデータをもとに、次の最適なプローチを選択していく。その結果を効果測定するPDCAの繰り返しになります。
その為にはデータをきちんと整えておく事ができる環境構築が重要になります。
例えば業種、規模、接点、趣向、役職、部署など様々な観点からデータを切り取れる形でデータが管理されていなければなりません。
届けたい相手に、届けたい情報を届ける為には、きちんと情報整理がなされてなければなりません。
どのような施策を実施するにしてもデータ管理の質が、そのままアウトプット施策の質に直結します。
まとめ
いかがでしたでしょうか?情報を判別して、加工して、管理する。データを「モノ」のように取り扱う概念がマーケティングでは大事になってきます。
大量の情報(マーケティングビッグデータ)を、工場(システム)で、加工して管理(データのインプット)する。
リードデータマネジメント技術を効果的に活用すると情報精査の時間を圧倒的に軽減できます。
次回は、「時間効率が上がるB2B最新マーケティングテクノロジー10選(アウトプット編)」をご紹介します。