展示会はとてもわかりやすいマーケティングチャネルです。
ケーススタディ①の前編ではリードジェネレーション(集客)の考え方を交えながら、実際の業務の流れに沿って準備段階〜イベント当日までの動きをご紹介しました。
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【ケーススタディ①-前編】展示会の準備~本番~フォローアップまで
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中編ではリードデータマネジメント(管理)の視点から展示会の名刺情報やアンケート情報の取り扱いについて解説していきます。
イベントが終わって…
担当者としてはむしろここからが本番ですよね。多くの費用を投じた結果を出さなければいけません。
フォローアップにどのような手法を採用するにしても、まず必要な事は、集めた名刺情報やアンケート情報の取りまとめです。
名刺情報とアンケート情報を取りまとめる
展示会で集めた名刺やアンケートの情報はリードデータと呼ばれます。
そしてリードデータのマネジメントの質が、フォローアップの質そのものになってきますので「取りまとめ方」もとても重要です。
ここが今回の展示会プロジェクトのKPI(Key Performance Indicator)への達成率=プロセスの質に直結し、最終的なKGI(Key Goal Indicator)への達成率=結果にまで直接影響をしてくきます。
プロジェクトの土台がリードデータマネジメントと言えます。
来場御礼のメールなどは、自社のブースを忘れてもらわれない為にも早急に出したいものです。
ですので取りまとめ(リードデータマネジメント)にはスピードも要求されます。
効果の上がるリードデータマネジメント
展示会で集めた名刺情報とアンケート情報を紐付けて、「今回の展示会来場者リスト」として取りまとめるのは想像できると思います。これが初歩といえます。
ただデータを活用して何かをしようと考えるならば、それだけでは不十分です。
今まで出展した展示会の来場者リストや、Webからのお問い合わせリスト、電話営業リスト、セミナー受講者リストetcなど、その他のマーケティングチャネル(施策単位や流入経路)リストのリードデータと一元的に管理できれば…
想像してもらうだけで、価値や活用の幅がとても広がる事がお分かりになると思います。
今はテクノロジーを活用すればリードデータの一元統合を実現できます。過去の接点を把握しながら、展示会のフォローアップを実施する事でシナリオの質もアプローチの質も飛躍的に高める事ができるようになります。
当然、結果もポジティブなものに変わっていきます。
ちなみに、リードデータマネジメントテクノロジーとは
リードデータの取り扱いで難しいのが、過去の接点の確認作業です。
いわゆる名寄せと呼ばれるものです。これを目視や手作業で行っていく考え方がマネジメント破綻の原因になりますので、これらはテクノロジーを活用して管理していく事が必須です。
例えば、今回の展示会からはじめようと、今回の展示会リストだけを取りまとめる事は簡単です。
ただ難しいのが、運用の中で10件、100件、1000件と日々流入してくるリードデータの扱いです。
流入経路もオンライン、オフラインとまたがり、今まで出展した展示会の来場者リストや、Webからのお問い合わせリスト、電話営業リスト、セミナー受講者リストetcとたくさんあります。
これらのリードデータが展示会リストに含まれるデータなのか。含まれないデータなのか。(接点があるのかないのか?また接点があれば何回あるのか?)
どれだけの分量の接点情報を取り込むのか。取り込まない情報はどれにするのか。(どういう形で接点管理していきたいのか?)
今回の展示会リストだけだと、最初は少ないデータ量ですが、展示会に何度も出展して、セミナーを開催して、Webからお問い合わせがきて、電話営業をしてと日々の業務を考えていくと、すぐに大量の情報量になっていく事は想像できると思います。
ですので目視や手動で判断していこうと思うと確実にどこかでマネジメントは破綻してしまうのです。
新規のリードデータは全てのデータを取り込み。既に過去接点のあるリードデータに関しては、事前に設定した取り込みルールに沿って、今回の接点情報や対応履歴の情報は過去の情報も活かしつつ、上積みで取り込む。
こういった一定のルールのもと機械的に判別して、機械的にデータを統合していく考え方がリードデータマネジメントでは必要になってきます。
こういったデータ分析要素を加える事で展示会のフォローアップの精度は飛躍的に向上します。
仕組みは動画でも解説してますのでお時間あればどうぞ。
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「名寄せ」と「データマージプログラム」という2つのテクノロジーに関する詳細は
詳しく動画で解説していますのでぜひこちらをご覧下さい!
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フォローアップに関して
イベントが終了した。名刺やアンケートも取りまとめた。
そうするとあとはフォローです。
電話やメールなど方法はいくつもありますが、フォローアップの目的を定義すると「来場客の課題を改善できる手段を、展示会当日よりも詳しく説明する」目的になります。
下記のような3分類に分けてデータを取りまとめておくとフォローがよりスムーズに実施できます。
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リードデータの考え方
・必要ある来場客(リード)へは、
伝えきれなかった情報、より詳細な情報を提供する。
・必要ない来場客(リード)へは、
情報の提供をしない。
・今、必要のない来場客(リード)へは、
必要なタイミングがきたら、必要な情報だけを提供する。
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押し売りではありませんので、必要な人にだけ、必要な情報を届ける考え方を土台に置いて様々な施策を検討されると良いかと思います。
実際に情報を届ける為に必要なアポイントの取得方法を次回ご説明します。
まとめ
展示会だけではなく、リードナーチャリングにおいて本質的に重要な事がリードデータのマネジメントです。ここが土台であり、ベースであり、基礎となります。
ですので、この情報統合の考え方の上に様々な理論や施策を積み上げていくのがリードナーチャリングであり、マーケティングと言えます。
後半はリードナーチャリング(育成)の考え方を活用する事で、より効果の見込めるフォローアップを短期と長期に分けて解説していきます。
次回にご期待下さい。
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