前編では、突如あなたがテレマーケティングの責任者になったら?のケーススタディとして、テレマの原則や考え方を中心に記述してきました。
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【ケーススタディ②-前編-】テレマーケティングを実施する事になったら
【TOPICS】あなたが責任者になったら、テレマーケティングとは、「求められていない」原則を理解する、有益な情報と届ける事が最低限のマナー、重要なポイントは何か、架電リストの前に…ペルソナの明確化、架電リストのワンポイントアドバイス、現実的な作戦を立てる
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前編では架電リストについて中心に話しを進めました。後編ではトークスクリプトについて考えていきます。
トークスクリプトの重要性
テレマーケティングは前述のように「求められていない」電話になります。
相手側としてはすぐに電話を切りたい。と思っています。ですので、話しに時間をかけていられません。
1秒も時間を無駄にせず、必要な情報をしっかりと伝えきる為に、トークスクリプトの準備が必要になります。
「相手の時間を奪っている」訳ですから、トークスクリプトを研ぎ澄ましてからテレマーケティングを行うのが、実施する側のマナーだと思います。
トークスクリプトは用途別、目的別に各々用意する
施策のフローは下記のような流れになりますが、工程の中にいくつかの課題がいくつかあります。
それらの課題にそれぞれ対応する「話し」を事前に用意しておく事=用途別、目的別にトークスクリプトを各々用意するという事になります。
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1、電話をかける
2、受付(ゲートキーパー)が電話に出る
3、対象者(キーマン)に電話を繋いでもらう
4、話しをする
5、クロージング
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まず1つ目の課題は2~3の工程です。
受付(ゲートキーパー)に対象者(キーマン)へ電話を繋いでもらう為の対策が必要になります。
2つ目の課題は本題です。3~4です。対象者(キーマン)に電話の主旨を理解してもらい、情報を伝えきるという事です。
最後3つ目の課題はクロージングです。多くの場合、目的はアポイント取得ですので、実際に面談の時間をもらう為の言い回しなどを考えておく必要があります。
トークスクリプトの種類とは
トークスクリプトは用途別、目的別に整理して、より分かりやすくコンパクトにまとまっていなければなりません。
例として下記のようなものが種類として挙げられます。
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【受付(ゲートキーパー)用】
キーマンへ繋いでもらう為のトークスクリプト
【対象者(キーマン)が管理者用】
課題解決の方法を中心にしたトークスクリプト
【対象者(キーマン)がユーザー用】
使い勝手を中心にしたトークスクリプト
【クロージング用】
アポイントをもらう為のトークスクリプト
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細かく目的と用途を分けて準備をしておく事で、それを組み合わせて活用できるようになります。
テレマーケティングの実働スタッフが増えても、入れ替わりがあっても、アルバイトでのスタッフ構成だとしても、こういった準備がヒューマンスキルに依存しない体制の土台となります。
キーマンを特定する重要性
キーマンを特定する事もテレマーケティングの大きな目的です。
今回は需要が合わなく、アポイントが取得できなかったとしてもキーマンが分かっていれば状況が変化して、別の情報提供ができるようになればまた連絡をとる事ができます。
ハウスリストの強化という観点からもキーマンの特定はとても重要な要素です。
インサイドセールスの考え方までカバー範囲は広がっていけば、よりデータ駆動を重視したマーケティング施策としてテレマーケティングを進化させていく事もできるようになります。
キーマンの情報取得のポイントなどは下記の記事でインサイドセールスについては触れてますのでお時間あればぜひご覧下さいませ。
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マーケティングと営業の潤滑油「インサイドセールス」を知るための10のステップ
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「掛け直し」を大事にする
「掛け直し日時」の再コールをプロジェクト全体のルールとして守る事が大事です。
再コールを実施しない。または気分次第で掛け直す日時を変える。
こういった事が現場ではよく見受けられますが、電話をした直後に感じた「掛け直し日時」の感覚が一番タイミングとしては正しいのです。
その時間帯が一番結果につながる可能性の高い時間ですので、ぜひ電話をした直後に設定した掛け直し日時を大事にしてほしいと思います。
ぜひ「掛け直し」のルール化はプロジェクトの中に組み込む事をおすすめします。
これには2つの効果があり、1つ目は施策自体の良いルーティーンをチーム全体で共有できる事。
2つ目は掛け直しを先方と約束していた場合、その通りの日時に電話がかかってくる事で先方の心証も良くなり、信用を築く事ができます。
まとめ:テレアポとの違い
テレマーケティングのケーススタディいかがでしたでしょうか?
テレアポは…アポイントを取得する為の部分最適化された業務。
テレマーケティングは…プロジェクト全体の中で活きるひとつの業務。
部分的に切り出している業務か、全体の中で活きている業務かの違いがあると思います。
また「ニーズのある」「需要のある」「見込み顧客」を選別する為には様々な情報を省みる必要があり、データ活用の意識がテレマーケティングではより重要になってきます。