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営業現場を変えるインサイドセールス

佐々木 章乃

株式会社インターパーク マーケティングプランナー

現在は、クラウドサービスサスケ事業のマーケティング業務を担当。
イベントの企画・運営からWebマーケティングまで、幅広く業務を担っています。
銀行・人材コンサルティング会社を経て、インターパークへ入社。
5年以上の営業経験を踏まえ、マーケティングや営業についての考察を執筆しています。

BtoBマーケティング・営業領域で注目されているインサイドセールス。

大手パソコンメーカーのDELL様でもインサイドセールス専任担当を積極採用するなど売上拡大に大きく貢献する重要なポジションとして認知が広がっています。

今回はインサイドセールスとはどのような取り組みなのか、そして取り組むことで営業現場にどんな効果が期待できるのかご紹介致します。


インサイドセールスとは

インサイドセールスの具体的な活動内容はユーザーに訪問する営業部隊とは別に設置された内勤部隊が、マーケティングが獲得したリードに対し、電話やメール、WEBを活用してユーザーとコミュニケーションを図ります。

そしてユーザーのニーズを喚起し、案件化確度の高いユーザーを発掘し、営業への引き渡しを行うまでを担っています。


またインサイドセールスの設置されていない体制ではリードの精査がされておらず、粒度が粗い。リードは次々供給されるが営業人員は増えないので物理的にフォロー件数が増えない、など獲得したリードの有効活用が上手くいかないケースがほとんどです。
しかしこれらの課題もインサイドセールスの導入で一気に解消することが可能となります。


インサイドセールスで様々な営業課題を解決

ここからは営業活動における課題と合わせてインサイドセールスの有効性やその特徴をご紹介致します。

課題1 リスト収集からクロージングまで営業が対応、現場が疲弊している
課題2 営業マンによってスキルに差があり、属人的な営業になっている
課題3 人手が足りず、ユーザーへの定期コンタクト・アプローチが行えていない



課題1 リスト制作からクロージングまで営業が対応、現場が疲弊している

インサイドセールス導入で
営業アプローチを分業化。営業は確度の高いユーザーフォローに集中できる

従来の営業活動では営業マンがリスト作成からクロージングまでを担うため、一気通貫型営業と呼ばれます。

営業マンはユーザー訪問や提案だけでなく、翌日以降の日程を埋めるためにリスト準備やアポイント連絡を行います。

その結果、作業が多岐に渡り現場が疲弊してしまうような状況でした。

従来の営業活動フロー
-----------------------------------
営)アプローチリストの作成
営)電話・メールでのアプローチ
営)アポイント獲得
営)訪問商談
営)案件化・クロージング
-----------------------------------

それに対し、インサイドセールスは分業型営業と呼ばれます。

これは1ユーザーに1営業マンがつく(一気通貫型営業)のではなく、1ユーザーに様々なスタッフが関わりながら営業活動を行うことを指します。


インサイドセールスを組み込んだ営業フロー
-----------------------------------
イ)アプローチリストの作成
イ)電話・メールでのアプローチ
イ)アポイント獲得
営)訪問商談
営)案件化・クロージング
-----------------------------------

例えばインサイドセールス担当が見込み顧客の集客からアポイント連絡までを担当し、営業マンは訪問商談やクロージングだけを行うといったイメージです。

業務範囲を切り分けることで営業マンは本来の業務である売上数字をつくる業務に集中する環境を準備することが可能となります。



課題2 営業マンによってスキルに差があり、属人的な営業になっている

インサイドセールス導入で
訪問前に情報が集まるからスキルに依存せず、均一な営業対応が可能になる。


一気通貫型営業ではどれだけ良い提案ができるかは営業マンのスキルに依存します。

アポイント時のやりとりや初回訪問での人間関係の作り方、ユーザーの状況に合わせたヒアリングなど最適な情報の引き出し方というものは経験によって蓄積されるケースがほとんどだからです。

インサイドセールスではアポイントを獲得する前に”各ユーザーがどの程度案件化の可能性があるかどうか”の判断を事前に行い、アポイント獲得を行います。

案件化の可能性とは予算有無や課題解決に自社サービスがどう役立つかなどの情報です。

これらの情報をヒアリングした上で営業マンが商談に向かいます。

そのため営業マンはユーザーの状況を把握した上で商談を行うことが可能となります。

情報が出揃っている状態で商談に臨めるため、予め筋道を立てた提案ができるようになり、結果的に営業マンのスキル左右されない営業活動を確立することが可能です。


<案件化を見極めるためのヒアリングとは?>
具体的にインサイドセールス活動のヒアリングでユーザーを見極めるための要素をいくつかご紹介致します。

・〈必要性〉 
→ユーザー担当者の業務内容やミッション、現状の課題に対して提案サービスで解決可能か把握。

・〈決裁権〉 
→ユーザー担当者の組織内ポジションの確認や組織体制の把握。

・〈導入時期〉 
→決算時期や社内提案の予定の把握

・ 〈予算〉 
→予算取得の有無、予算感の把握

これらの要素はそのまま営業時に活きる情報となります。

しかし内容が秘匿性の高い情報と言える分、簡単に教えてくれるとも限りません。

ヒアリングを実施する際はいきなり本題から入るのではなく、ユーザーとの接点を振り返った上で徐々に深掘りしていくトークが大切です。


例えば1年前に問合せを頂いていたユーザーに対するヒアリングであれば

弊社:「ちょうど1年ほど前のことなのですが、〇〇様から弊社の△△というサービスにお問合せ頂いておりまして、見込み顧客の管理ができるサービスなのですがご記憶ございますか?」

ユーザー:「すみません、あまり記憶がなくて・・・」

弊社:「だいぶお時間も経ってしまったのでそうですよね。実は当時お問合せいただいた際は□□という内容でお問合せいただいておりまして、その後状況変わられていらっしゃるかな?と思い、御連絡させていただきました。」


上記の例では一年前の状況を引き合いに出し、現在の状況やミッション、課題がまだ顕在なのかどうかという〈必要性〉の話にそのまま繋げることが可能です。

話の展開によっては〈導入時期〉 のヒアリングも可能かと思います。

ユーザー側としても電話を掛けてきた方が自身とどんな関係があるのかを整理した方が話やすくなります。

セミナー参加者であればどういった目的で参加されたのかなど過去の接点を紐解き、トークを意識すると良いかと思います。



課題3 人手が足りず、ユーザーへの定期コンタクト・アプローチが行えていない


インサイドセールス導入で
専任担当者が大多数のユーザーに集中したアプローチが可能になる。


インサイドセールスに取り組む際は専任担当者を置くことがほとんどです。

しかし専任担当者を置くといっても現実的には数名の人員を設置するのが精一杯です。

数名の人員で放置されていた数千、数万件のユーザーに対してアプローチをするには効率的なアプローチが求められます。

その中で活用されているのが一括メール配信を用いたアプローチ手法です。

大量にアプローチする方法として紙のDMなどもありますが一斉メール配信と決定的な違いがあります。

それは一斉メール配信では送った後にどのユーザーがメールを閲覧したのかというアプローチ結果を確認することができる点です。

紙のDMの場合は中身を閲覧し、興味を持ってくれたユーザーがいたとしてもそのユーザーを特定することが困難な上、全体の反応結果も把握できません。

一斉メールでは全体で何通のメールを配信し、そのうち何件のユーザーがメールを開封したのか、本文内のURLをクリックしたのかという情報が確認できます。

反応があったユーザーを知ることができる、確認できるというのはフォローする際の大きなアドバンテージとなります。

例えば電話でヒアリングを行う際は”メールを閲覧したユーザーだけ”、”メールから特定のページにアクセスしたユーザーだけ”など何らかの見込みがありそうなユーザーに対してヒアリングを行うことで効率的にかつ仮設に基づいたアプローチが行えるようになります。



まとめ

如何でしたでしょうか?

インサイドセールスは様々な営業現場の課題を解決しながら生産性の向上や売上改善のための施策として取り組むことが可能です。

なにか1つでも当てはまるような課題がありましたらインサイドセールス実施を検討されてみては如何でしょうか。

下記記事も参考になりますので是非御覧ください。

インサイドセールスは「営業部」で運用する!営業スタッフへ伝えたい3つのメリット


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