マーケティング・営業活動には大きくわけて「インバウンドマーケティング」と「アウトバウンドマーケティング」という2種類のアプローチ手法があります。
今回はこれらのメリット・デメリットのご紹介を致します。
目次
アウトバウンドマーケティングとは
アウトバウンドマーケティングとは見込み顧客に対して企業側から働きかけ、アプローチを行う手法全般の総称であり、PUSH型営業とも呼ばれています。
アウトバウンドマーケティングの代表的施策
テレアポ
製品紹介やサービスの案内を目的に電話を活用しアポイント取得を目指す施策をテレアポと呼びます。
見込み顧客のリストに対して次々とアプローチを行うため、活動ボリュームを増やしやすいという特徴があります。
またテレアポではトークスクリプトと呼ばれる台本を準備しているケースがほとんどのため、経験のない方であってもすぐにチャレンジすることができます。
参考記事:http://www.saaske.com/report/entry/no046.htm
展示会
特定のサービス群やテーマに該当する企業が一堂に介し、サービスの案内を行うイベントです。
展示会の一番のメリットは大量の見込み顧客との接触機会を創出することができる点です。
また多くの名刺を集めるだけではなく、会場内で製品紹介を直接行える点や普段出会うまでに時間を要する役職者とも直接会話ができるためテレアポに比べて受注見込みを創出する可能性も高いことが挙げられます。
参考記事:http://www.saaske.com/report/entry/no045.htm
広告
紙面やテレビCM、WEBなどのメディアや媒体を利用し、サービスの露出・認知拡大に繋がる施策です。
媒体を活用することで多くのユーザーに対してサービスの訴求が行えるため、短期間でもある程度の効果が見込めます。
最近ではYoutubeなどの動画プラットフォームを活用した動画広告も広がりをみせており、これまで一般的とされてきたバナー広告よりクリック率も高く、優れた広告として評価されています。
アウトバウンドマーケティングまとめ
アウトバウンドマーケティングでは多くの消費者にリーチができるため、新サービスの認知拡大や新市場の創造を目的とすることで多くの効果を得ることが可能です。
しかし一方的に情報を送りつけることがほとんどのため、消費者の中には”自分には不要な情報が届けられた”=企業やサービスに対してマイナスイメージを持つこともあるため、リスクを知った上での取り組みが必要です。
インバウンドマーケティングとは
インバウンドマーケティングは見込み顧客側が企業に対してアクションを起こしたくなるような施策・手法全般を指しており、PULL型営業とも呼ばれています。
お問合せを行う、セミナーに参加する、などが該当しアウトバウンドマーケティングとは逆の施策と考えると理解しやすいでしょう。
インバウンドマーケティングの代表的施策
SEO対策
ヤフーやグーグルなどの検索エンジンで特定のキーワードが入力された際に自社サイトを上位表示させる施策になります。
自然流入で自社サイトにやってきたユーザーは検索キーワードと検索エンジンに表示された検索結果をもとにサービスや製品をを自ら探しだすため、成果に非常につながりやすいと言われています。
セミナー
イベントというジャンルでは展示会と似ているセミナーですが大きく違う点があります。
それは参加する来場者の購買ステージがはるかに進んでいるという点です。
展示会の場合、時には数百にも及ぶ製品が集まるため、情報収集を目的に来場するケースが多く見受けられます。
しかしセミナーの場合、単特・共催を問わず限られたターゲットを絞りセミナー内容の立て付けが行われます。
特に「〇〇の成功事例の紹介」のような場合には課題の顕在化しているユーザーとの接触をも可能です。
このようにテーマをしっかりと設定することで興味・関心のある見込み顧客だけを集客・接触することが可能になります。
ebookマーケティング
一般的にebookというと電子書籍のことを指しますがマーケティングにおけるebookとは見込み顧客にとって魅力的な資料や事例集のこと指します。
ebookマーケティングでは資料をWEBサイト上に設置します。
設置したebookの情報がほしい場合は氏名やメールアドレスといった顧客情報を入力してもらうことで資料のダウンロードが可能になるという仕組みになります。
ebookマーケティングはWEB上でのダウンロードによって資料提供を行うので常に最新の情報を提供することが可能な上に、見込み顧客の情報を入手することができるというメリットがあります。
インバウンドマーケティングまとめ
インバウンドマーケティングでは消費者側が能動的に行動することで初めて施策が活きます。そのためにも消費者側の視点にたった企画が重要と言えます。
また能動的に行動するということから質の高い見込み顧客を獲得することが可能となります。
しかしアウトバウンドマーケティングに比べ、効果を発揮するために多くの時間を要するため我慢が必要な時期もあるでしょう。
施策を組み合わせた運用
アウトバウンド、インバウンドの特徴をご紹介致しました。
それぞれ一長一短がありますので自社の状況を踏まえた上で選択が必要になります。
そこで注意したいのが取り組んだ施策を部分最適で終わらせるのではなく、広い視点で全体最適とすることです。
例)展示会×セミナー
展示会では数百枚の名刺を獲得することが可能ですが多くの企業ではその中から案件につながる可能性の高い見込み客を営業がフォローすることがほどんどではないでしょうか。
もちろんすべての来場者に丁寧にフォローすることが一番ですが展示会フォローだけを行うわけにもいきません。
そんな時には中見込み顧客以下に対してセミナーを活用したアプローチが効果を発揮します。
”〇〇展示会来場者限定セミナー”のような形で特別感を出すことや会場で紹介したサービスの成功事例の紹介、など訴求ポイントを絞ることで中見込み顧客に対して課題認識や啓蒙活動が可能となります。
例)ebook×広告
消費者に提供するテーマや内容を絞った資料を提供するebookですがそのページに訪れたすべての消費者が資料をダウンロードするわけではありません。
むしろほんの一握りのユーザーによりダウンロードされます。
しかしebookページに来訪したということはニーズが合致している可能性は非常に高いといえます。
これらの来訪者に対しては画像を利用してディスプレイ広告を利用する訴求が有効です。
グーグルが提供している広告プラットフォーム、アドワーズなどを利用することでebookページの来訪者に対してebookページに関するバナーを表示することが可能となります。
ディスプレイ広告では過去に来訪したページに関する情報を提供できるため、消費者に対して”課題解決”や”次に取り組むべき施策”、という意識づけが可能になります。
まとめ
施策の立案では自社の現状に対して最も効果のある施策を選択するのも大切ですが上記のように施策同士を組み合わせることでコストを抑えながら効果的な営業・マーケティングアプローチが可能となります。
ぜひご参考ください。