一概に「名刺管理」といっても管理するための目的は様々です。
例えば
・保管にかかる手間や時間、スペースの削減
・情報を探しやすくするための検索性向上
・顧客DBとして年賀状や案内リストとしての活用
などです。
ただ多くの場合、名刺管理の最終的なゴールとして営業シーンにおける活用ではないでしょうか?
今回は名刺を営業活動に活かすためのいくつかのステップをご紹介いたします。
目次
実は多くの名刺は眠ったままの状態に・・・
展示会や飛び込み、営業訪問時など日々の活動で獲得する名刺が常に増えていきます。
ただ獲得した名刺のうち、情報活用ができているのは営業が”見込みがある!”と判断したデータだけではないでしょうか?
多くの名刺を獲得しても、名刺を正しく管理、また有効活用する仕組みが整えられていなければそれらの名刺のほとんどが無駄になってしまいます。
そのような状態では必死に営業マンがフォローしていたとしても、直近でニーズが高かった企業へのアプローチは行えても、中長期的な育成・検討企業への接触が取れず、新しい案件の”芽”を育てることはできません。
もし御社にも眠ったままの名刺があるならデータ活用に取り組んでみましょう。
名刺管理から営業活用までの流れ
ではどのようにして名刺管理を行うと良いのでしょうか?
アナログからデジタル管理への切り替え
名刺そのものをファイリングするアナログ管理では枚数が少ない場合は便利です。
どこにどの会社の名刺があるかを直感的に覚えることもできます。ただ枚数が増えるにつれてサルベージするのに手間取ったり、外出先で確認することができないなどデメリットが増えます。
名刺をデータ化するデジタル管理の良い点はいつでもどこでも名刺情報を確認することができる点です。
商談に向かう道中に先方の部署などをスマートに確認することができます。
また会社名検索など知りたい情報をすぐに探し出すことができるためデータの可用性を大きく広げることにもつながります。
登録方法のルール化
デジタル化が決まったあとは具体的にどのようにデータ化を行うのかルールを用意しましょう。
考えなければならない点としては2つ。
これまで獲得した名刺の登録とこれから獲得した名刺の登録です。
これまでの名刺に関してはまとまった時間に1営業マン分ずつ取り込みを実施すれば問題はないかと思います。
ただこれから獲得する名刺に関しては
その日もらった名刺をその日中に取り込むのか?
取り込みは営業が個人でそれぞれやるのか?
など確実に運用されるルールを決めなければなりません。
最も効果的なのは名刺を登録する担当者を決めるという方法です。
営業は都度取り込む必要も不要ですし、取り込み担当者は帰宅前、最後にその日受け取った名刺をスキャンするだけで良いので負担もなく、シンプルに運用することが可能となります。
名刺に付加情報を付与する
企業データベースを提供しているサービスなどを利用することで資本金や従業員数、業種などの情報を名刺に付与することが可能になります。
これらの情報を紐付かせることができれば細かなセグメントを行いながらデータベースマーケティングを実施することが可能になります。
また展示会やセミナーなどのアンケート情報があればより具体的に担当者のミッション情報を把握することにも繋がりますので紙束で管理している場合はこれらの情報付与も実施しましょう。
メールマーケティングを実施する
セグメント付した名刺データベース内の顧客にメールマーケティングを実施しましょう。
ここで注意しなければならない点は必ず顧客をセグメントした上でメールを配信するという点です。
ここで③の付加情報が効いてきます。
例えば社員数300名以上の規模を対象としたサービスにも関わらず、100名やそれ以下の規模の顧客にメールを配信したとしても受けては自分に関係ないと認識し、見られる確率がぐっと下がってしまいます。
またただ閲覧率が下がるだけではなく、自分と関係ないメールを送り続けてくる。
→いやなメール配信だ、といった形で顧客にネガティブな感情を与えてしまう要因にもなりかねません。
そのためにもメールマーケティング実施時にはセグメントを行い、案内内容に興味や関心を持ってもらえそうな顧客群に対して配信するよう心がけましょう。
マーケティングオートメーションを活用してみる
メールマーケティング運用が定着してきたならばマーケティングオートメーションを活用し、更に踏み込んだアプローチを行いましょう。
マーケティングオートメーションでは前述のメールマーケティングの実施に加えて、顧客毎の行動内容を可視化することが可能になります。
例えば
送信したメールを見てくれているか?
その後、資料やWebサイトを見てくれているか?
などの足跡を自動で顧客データに紐付けることができます。
そのため、どんなページを見ているのか、資料請求ページによく訪れているなら問い合わせを考えているのではないか、など見込み判断をする際のフックとして活用することが可能となります。
WEBサイトを閲覧したからといってコンペや見積提出まで進む顧客とは言い切れません。
しかしながらなにか困りごとがあるかもしれないと仮説立てができれば様々な確度からのアプローチが可能になります。
まとめ
今回はアナログの名刺管理からメールやマーケティングオートメーションを活用したフォローに関するステップアップを解説いたしました。
名刺はただそのままにしていても何の意味もありません。
もし紙の束のまま活用できていないようであれば、まずは1つのデータベースにまとめるなど少しずつ管理方法を変えてみるのはいかがでしょうか。