第10話: パンツ脱ぐのもタイミング!?
テレアポの愛嬌術-2-
愛嬌を見せるとお客さんとの間の垣根が低くなり、時にはお客さんの記憶に深く残ります。
その訳は前回ご説明しましたので、今回はよくあるテレアポスクリプトの場合はどうしたら良いかを、お話したいと思います。
オチでちょっと笑う
ご自分の会社のテレアポスクリプトを想像して下さい。
文章(台詞)のうち、商品力を伝える台詞までがいわゆるフリで、オチとしてはクロージングの最後の台詞の前で、ちょっと笑うのがポイントの一つだと思います。
通常、テレアポのスクリプトには、フリとして「こうこうこういう商品で、良い物ですから……」という商品力の説明があります。
その際、愛嬌は自己紹介の時に見せる程度で、その後は「できる営業マン風」に淡々と話します。
その後に、クロージングの最後の台詞「……伺わせて頂けないでしょうか?」と閉めると思うんですが、その前にこういう台詞は言った事がないでしょうか?
「買う買わない別にしてですね(笑)」
「30分程度で結構です(笑)」
できる営業マン風に話しておいて、このオチの台詞をちょっと笑いながら言うのを想像して下さい。
もしお客さんから少々でも感心を頂けた場合は、さらにホッと安心感も与えます。
「え、買わないかもしれないよ?いいの?」
「え、1時間じゃなくて、30分だけでいいの?…アポしてあげても良いかな」
愛嬌をふりまくのが苦手という方へ
愛嬌をふりまくのが苦手という方もいると思いますが、あちこちに「ふりまく」のではなく、「見せるタイミングがオチだけ」と決まっているという事です。
それと、愛嬌で笑うのは「ぶっちゃけ感」という「演出」なんだと、割り切ってみて下さい。
真面目に話しておいて、最後にぶっちゃけた感じでお客さんに都合が良い事を言うんです。
フリで感心を頂けていない場合でも、お客さんのかゆい所(ニーズ)をくすぐる一言を言って安心させてから、ちょっと笑ったぶっちゃけ感をオチの台詞に乗せるのが効果的だと思います。
愛嬌の型は3種類
「愛嬌」という言葉には、「かわいらしさ」「にくめなさ」「喜ばせる言葉や所作」「ちょっとしたサービス(おまけ)」という意味があります。
それらをテレアポで形にするためには、ちょっと笑いながら行う3種類の型があると思いました。
1:「下手(したて)」の型
→お伺い・謙譲の心で垣根を低くする
<ポイント>
下手で接するのはごく当然の事なので言うまでもないのですが、ひとつ注意として、スクリプトのフリには、さほどの愛嬌は要らないと思います。
まずは、「できる営業マン風」をしっかりフっておいて、下手の愛嬌はオチ前までとっておくのが良いと思います。
2:「素(本当っぽさ)」の型
→ぶっちゃけ感で垣根を取り払う
<ポイント>
人は腹を割って話すと仲良くなれると思います。それを利用して、お客さんには都合の良い事を言って上げます。
ぶっちゃけ感の台詞は、上であげた「買う買わない別にして…」以外にもいくつも用意できると思います。
スクリプトのフリとオチを意識すると、お客さんに言われがちな様々な言葉にも、オチを付けられるようになると思います。
3:「意外性(まさか)」の型
→垣根を飛び越えて来てもらう
<ポイント>
もしお得なキャンペーン等があれば、その台詞をちょっと笑いながら言います。
またテレアポは、決まりきった台詞以外でうまくオチを付けられると、それがお客さんにとっては意外なサービス精神「粋(いき)・遊び心」になります。
ただのテレアポなのに、お客さんが人間性に興味を示すきっかけになります。
キャンペーンがない場合も、コストを掛けずして、お客さんから意外な感心を頂けて、記憶に残る事ができると思います。
余談としまして
お笑いの世界には、どなたが言ったか…、「パンツ脱ぐのもタイミング」という言葉があります。
パンツを脱ぐという行為は、いきなりやっても愛嬌にならないからだと思います。
ただ、人によってはオチ(パンツを最後に脱ぐ)までの間に、チラリチラリと色気を感じる「チラリズム」が好きな方や、脱ぐパンツの色にこだわる方もいると思います。
私も同様で、オチ前までにちょっとした愛嬌で緩急を付けられないかと思っていました。
例えば商品名の語尾のイントネーションを上げて可愛いらしく言ってみたり、自己紹介の際は苗字ではなくフルネームを言ってみたり、「ありがとうございます」を必ず1度言おう、電話を切る受話器の置き方…、色々試してみました。
一度、どちらかの会社へのテレアポで社長さんに、「いやいや、君、ただ者じゃないね」と、笑いながらアポを頂いた事があります。
私はテレアポ担当だったため、商談は別の社員の方が行くので、「商品に詳しい上司が伺いますね」と申し訳なくも笑ってクロージングしました。
その社長さんはきっと、私が商談でパンツを脱ぐ所を見たかったんだろうな…と、今になって思います。
私はテレアポの経験上、「覚えてもらえてなかった」という悔しさがあり、記憶に残ってやろうという執念があったため、これらを意識していました。
ですがテレアポは基本的に、淡々と行うのがベターだと思います。なのでこれらの話は、まずは頭の片隅においておく程度で良いと思います。
テレアポで成長したいというテレアポチルドレンの皆さんの「引出し」にも、いずれオチというパンツがズラっと並ぶ日が来ると思います。
そして、パンツを脱ぐタイミングも去る事ながら、色や柄にも気を使えるようになって、色気のある「セクシーなテレアポ」ができるような気がしています。
テレアポが好きだった私としては、これを読んで下さったテレアポチルドレンの皆さんが大人になった時に聞いてみたいです。「あなたの勝負パンツの色は何色ですか?」と。
以上、愛嬌のお話でした。
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